Fenox VCの講演会

先日、6月18日にお世話になっている早稲田大学ビジネススクール(WBS)の教授のつてで、最近お付き合いさせていただいている、アメリカ大手VCのFENOXのイベントに参加させていただきました。

FENOXの創業者であるAnnis Uzzaman氏が当日に講演し、会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。

キーワードとしては、IOT, Health IT, Robotics, Big Dataの4つがあげられていました。

特にこの4つはアメリカをはじめヴェンチャー先進国ではかなり進んでおり、社会生活一般にも広く普及し始めている。それに対して日本はこの分野での開発やヴェンチャーが立ち遅れており、国際競争力をつけるためにも、この分野に積極的に注力する必要があるとの論旨でした。

この4つは独立しているように見えて、すべてつながっているので、総合的に考えていく必要があり、一つの切り口から入って、全体に広げていくような成長のさせ方ができると考えられます。

特にIOTは小さなガジェットやデバイスを駆使したデータ収集管理が様々な用途に使える可能性を秘めているので、この分野は特に多くのスタートアップが現れることが期待されます。

一方でRoboticsでは少し大掛かりな設計、開発が必要と考えられので、産学連携や大手企業のCVC又は社内ヴェンチャーが期待できそうです。

Health ITに関しては、特に消費者が切望している分野であり、需要が大きい為、成功の可能性はぐっと高いと思われます。特に高齢化が進み、人口減少の局面においては、医療サービスの偏在が問題になる可能性もあり、特にカントリーサイドでゆったりとした暮らしを求める一方で、医療サービスは大都市圏の人口集中地域に固まってしまう。このギャップを埋めることができるのがHealth ITでしょう。

また印象に残った言葉としては、これからは治療の医療ではなく、予防の医療に向かうという言葉です。

確かに、今までは病気が発症してから医者にかかるのが普通でしたが、これからは様々なデバイスとネットワークを駆使して、常に自身の健康をモニタリングすることによって、未然に防いでいくということがスタンダードになると言えます。

これらの、根本にあるのがBig Dataであり、すべての制御、予測を蓄積された膨大なデータを解析しながら進めるというのが基本となるでしょう。

最後に、この講演を通じて私が感じたのは、これまでに人類が蓄積してきたデータを使って、いよいよ未来予測を行っていこうとしていると感じました。現在視点と言うよりは未来視点のものが今後のビジネスの核となる気します。