マネージャーとリーダーの違いについて

よくビジネス書やビジネススクールで言われるリーダーとビジネススクールの違いについて述べられることがあります。特にリーダーシップ論の授業などを取るとリーダーとは何かと最初に問われます。

そういう時によく引き合いに出されるのが、ジャングルでの例え話です。僕も聞いた時にはしっくりきて直感的に分かりやすい表現だなと思ったものです。

「ジャングルに迷った一団がいて、地道に目の前に生い茂る草を薙ぎ払いながら出口を探している。そこでマネージャーは一人ひとりの体格に合った斧を探したり、別のものを使って草をなぎ倒す為のチームを組ませたり、疲れた倒れないように順番を管理したりしている。しかしいっこうに出口に向かわない、その時にリーダーは高い木に登ってそこからジャングルの切れ目を発見してその方向を示して、みんなを誘導する。」

これが、リーダーとマネージャーの違いを説明するのにはわかりやすいと思います。いくら効率的にしたとしても方向性を間違っていればいつまでたっても目的を達成できないという論旨です。まあ、こっとリーダーシップ論からみた例えになりがちですが、アントレプレナーにはこのリーガーシップが重要だと思われています。

それは何もない暗闇から、新しいビジネスを開花させていくのだから、それはそれは強いヴィジョンとカリスマを持って人々を導いていかなといけないわけです。

そういうと、アントレの人はリーダーシップは重要でマネージメントは妨げになってしまうと思ってしまうかもしれません。

しかし、近年のスタートアップ環境においてはその両方をうまく使い分けていかないといけません。

リーダーシップに頼ってがむしゃらにヴィジョンに突き進んでしまうと、組織の効率化やビジネスモデルのチューニングがおろそかになってしまう可能性があります。

特に最近重要視されているリーンスタートアップはトヨタのリーン生産方式に則った、スタートアップの方式で、スタートアップの事業をしっかりと現地現物主義で見極めながら、行きすぎないうちに色々とチューニングしながらビジネスモデルを補正していくというものです。この方式には上記で挙げたマネジアルな要素が大きく関わってきます。

以前はカリスマ起業家が成功するイメージがありましたが、徐々にスタートアップにおいても手堅くマネジメントして生き残っていくことが必要となりつつあります。

もちろんリーダーシップは必要ですが、それに合わせていわゆる大企業でも用いられるマネジメントの手法も研究しながら、いいところを取り入れることが、現在のスタートアップに必要なことではないかと思います。